規模縮小の空きスペース利用し音楽会
東京下町の町工場の中に、小さなコンサートホールがある。不況で一時は倒産の危機にひんし、機械を処分せざるを得なかったが、その後社長が経営を立て直して空いたスペースをコンサートホールとしてよみがえらせた。ものづくりの金属音に代わって工場には月に一度、クラシックの調べが響きわたる。
葛飾で月1回
東京都葛飾区の金属加工業「宏栄工業」=高橋元子社長(63)、従業員3人。創業50年余り。金属製品の表面加工が専門で窓枠やエアコンの吹き出し口など鉄道車両の部品加工や医療機器のメッキ加工を請け負ってきた。最盛期には20人を超える従業員がいて、工場は活気があった
しかし、バブル崩壊後の不況で取引先に倒産や業務縮小が続き、そのあおりで10年ほど前には借金がふくらみ倒産の危機に。従業員を減らしてリストラし、何とか乗り切った。高橋社長は「工場をたたむにしてもお金がかかるので、たためなかった」と振り返る。
3年前には取引先の中国移転に伴い、メッキ加工から撤退。工場の機械を処分したため2階に大きな空間ができた。
東京音大を卒業し、ピアニストになった長女ドレミさん(26)の影響で、クラシック音楽鑑賞が趣味になっていた高橋社長。空間活用策に考えを巡らしていて「正装でなく、普段着のまま近所の人たちや町工場の職人が楽しめるコンサートホール」を考えついた。
企業が別の事業に乗り出す場合に支給される中小企業庁の「第二創業促進補助金」500万円を受け、2014年11月に工場の2階約50平方メートルを40人収容のコンサートホールに改造。新たにピアノを購入し防音壁、トイレも整備して2000万円近くかかったという。15年3月からドレミさんを中心に一流の音楽家を招き、格安のクラシックコンサートを毎月第二土曜日に開催している。
高橋社長は「仕事が多忙でもクラシックが癒してくれた。近所の人たちにも音楽のすばらしさを楽しんでほしかった」と話し、ドレミさんは「工場をクラシック音楽の拠点にできたら」と夢をふくらませる。
さきごろ、昨年の日本音楽コンクール(毎日新聞社など主催)クラリネット部門1位のハンガリー人奏者、コハーン・イシュトバーン氏が出演。
問い合わせは同社ドレミファクトリー(03・3694・0585)。
2016.05.02更新
早起き通勤ご褒美ねらえ
舎人ライナー、抽選で「豪華賞品」
都、ラッシュ緩和に期待
「ちょっと早く起きて豪華景品を当てよう」。東京都は、朝の通勤時間帯の混雑が激しい都営の交通システム「日暮里・舎人ライナー」で、時差出勤を促すキャンぺーンへの参加を呼びかけている。車両増発などの対策が行き詰る中での苦肉の策で、担当者は「少しでも混雑緩和につながれば」と期待している。
「特賞」は高級グルメギフト(2万5千円相当)を20人に、「1等」はグルメカタログギフト(1万円相当)を30人に_。
1月20日〜3月18日の「早起きキャンペーン」は、平日午前6時〜7時台の指定の時間帯に、IC定期券を使って対象の駅から乗車すれば1ポイントを付与される。5ポイントにつき1回、抽選に参加できる。
西新井大師駅(足立区)では。通勤・通学の乗客らが次々と改札横のキャンペーン用端末機にIC定期券をタッチしていく。普段より20分早く出てきた会社員、飯島俊枝さん(28)は「期間中はこの時間に乗ろうと思う」。出勤を30分早めた会社員、仙海敏夫さん(57)も「商品が豪華になったので楽しみ」と笑顔で話した。
朝のラッシュピークは午前7時20分〜同8時20分で、混雑率は最大187%。150%前後という他の都営線と比べて突出している。
都交通局は、ダイヤを改正したり、車両編成を増やしたりして対応を重ねてきたが、全線が高架ということもあり「できることは限られる」と交通局の担当者。2016年度も1編成加える予定だが、「車両基地の収容能力の関係で編成を増やすのはこれで限界」という。
早起きキャンペーンは、混雑時に着ぶくれで圧迫を感じやすい冬季に合わせて14年1〜3月にスタート。初回の1等賞は旅行ギフト券3万円分(3人)、昨年の2回目の特徴は8千円相当の日帰り「ミステリーツアー」(ペア8組)だった。だが、参加者はともに1日当たり約400人にとどまり、「反応はいまひとつだった」(担当者)。
今回は特賞の本数を増やし、景品の金額も3倍にしてカタログから好きなものを選べるようにした。今のところ、1日当たり、約800人が参加し、昨年から倍増しているという。
それでも混雑緩和を実感できるほどの効果は出ていないが、「混雑率が数%でも下がってくれば」と話している。
都、ラッシュ緩和に期待
「ちょっと早く起きて豪華景品を当てよう」。東京都は、朝の通勤時間帯の混雑が激しい都営の交通システム「日暮里・舎人ライナー」で、時差出勤を促すキャンぺーンへの参加を呼びかけている。車両増発などの対策が行き詰る中での苦肉の策で、担当者は「少しでも混雑緩和につながれば」と期待している。
「特賞」は高級グルメギフト(2万5千円相当)を20人に、「1等」はグルメカタログギフト(1万円相当)を30人に_。
1月20日〜3月18日の「早起きキャンペーン」は、平日午前6時〜7時台の指定の時間帯に、IC定期券を使って対象の駅から乗車すれば1ポイントを付与される。5ポイントにつき1回、抽選に参加できる。
西新井大師駅(足立区)では。通勤・通学の乗客らが次々と改札横のキャンペーン用端末機にIC定期券をタッチしていく。普段より20分早く出てきた会社員、飯島俊枝さん(28)は「期間中はこの時間に乗ろうと思う」。出勤を30分早めた会社員、仙海敏夫さん(57)も「商品が豪華になったので楽しみ」と笑顔で話した。
朝のラッシュピークは午前7時20分〜同8時20分で、混雑率は最大187%。150%前後という他の都営線と比べて突出している。
都交通局は、ダイヤを改正したり、車両編成を増やしたりして対応を重ねてきたが、全線が高架ということもあり「できることは限られる」と交通局の担当者。2016年度も1編成加える予定だが、「車両基地の収容能力の関係で編成を増やすのはこれで限界」という。
早起きキャンペーンは、混雑時に着ぶくれで圧迫を感じやすい冬季に合わせて14年1〜3月にスタート。初回の1等賞は旅行ギフト券3万円分(3人)、昨年の2回目の特徴は8千円相当の日帰り「ミステリーツアー」(ペア8組)だった。だが、参加者はともに1日当たり約400人にとどまり、「反応はいまひとつだった」(担当者)。
今回は特賞の本数を増やし、景品の金額も3倍にしてカタログから好きなものを選べるようにした。今のところ、1日当たり、約800人が参加し、昨年から倍増しているという。
それでも混雑緩和を実感できるほどの効果は出ていないが、「混雑率が数%でも下がってくれば」と話している。
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2016.04.27更新
SC歩けばポイント
イオン
16年度10ヵ所以上で
高齢者の健康維持
イオンは運営するショッピングセンター(SC)内の指定したコースを歩いて回った来店客に、ポイントを付与する取り組みを本格化する。これまで2ヵ所で実験していたが、2016年度に10ヵ所以上に広げる。冬に積雪で外を歩きにくくなる地域の施設が対象で、健康増進の場を提供し、高齢者などに対する新たな来店動機にする。
SC内の数か所に設置した専用端末に、イオンの電子マネー「WAON(ワオン)」の対象カードを触れていくと「健康ポイント」がたまる。
健康ポイントは電子マネーに交換でき、対応レジでの買い物に利用できる。
ポイントの付与額は1日の上限を定め、継続的な来店につなげる。ポイントの交換比率は500ポイントでで500ワオン、1500ポイントで3000ワオンなどと、より多くためた人が有利になるように設定する。
健康ポイントは特定商品の割引クーポンにも交換できるようにする。食品メーカーなどの協賛を募り、割引や電子マネーの発行分は、イオンや連携企業が負担する。
16年度10ヵ所以上で
高齢者の健康維持
イオンは運営するショッピングセンター(SC)内の指定したコースを歩いて回った来店客に、ポイントを付与する取り組みを本格化する。これまで2ヵ所で実験していたが、2016年度に10ヵ所以上に広げる。冬に積雪で外を歩きにくくなる地域の施設が対象で、健康増進の場を提供し、高齢者などに対する新たな来店動機にする。
SC内の数か所に設置した専用端末に、イオンの電子マネー「WAON(ワオン)」の対象カードを触れていくと「健康ポイント」がたまる。
健康ポイントは電子マネーに交換でき、対応レジでの買い物に利用できる。
ポイントの付与額は1日の上限を定め、継続的な来店につなげる。ポイントの交換比率は500ポイントでで500ワオン、1500ポイントで3000ワオンなどと、より多くためた人が有利になるように設定する。
健康ポイントは特定商品の割引クーポンにも交換できるようにする。食品メーカーなどの協賛を募り、割引や電子マネーの発行分は、イオンや連携企業が負担する。
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2016.04.25更新
南三陸カキ養殖、初の国際認証
「環境に優しい事業」復興に弾み
東日本大震災の津波で大きな被害に遭った宮城県南三陸町の志津川湾のカキ養殖が、世界自然保護基金(WWF)が設立した「水産養殖管理協議会(ASC)」の国際認証を日本で初めて取得する見通しになったことが先ごろ分かった。環境に負担をかけず持続可能な水産物養殖の取り組みに与えられる国際的なお墨付きで、三陸沿岸の漁業の本格復興に向けても弾みがつきそうだ。
国際認証の対象となるのは、宮城県漁協志津川支所の戸倉出張所が所有する養殖場やカキ処理場。今季は漁師38人が100〜120トンの出荷を目指している。
同漁港は津波で養殖場などが流失。震災後はもとに戻すだけでなく持続的な養殖漁業を目指し、養殖いかだの数を減らした。これにより、カキの栄養状態が良くなり、2〜3年かかっていた収穫までの期間が1年に短縮されただけでなく、生産コストが下がり、単価も上昇した。海洋環境への負担も軽減され、設備の簡素化で災害から復旧しやすいメリットも生じた。
ASCは本部をオランダに置き、乱獲や海洋汚染を防ぐ目的で2010年に設立。環境に負担をかけない養殖漁業の基準などを定め、国際認証を行っている。認証を受けると、環境に優しい水産物であることをアピールできる。同漁業は平成25年から認証を視野に取り組みを進め、昨年11月に本審査を受けていた。
東日本大震災の津波で大きな被害に遭った宮城県南三陸町の志津川湾のカキ養殖が、世界自然保護基金(WWF)が設立した「水産養殖管理協議会(ASC)」の国際認証を日本で初めて取得する見通しになったことが先ごろ分かった。環境に負担をかけず持続可能な水産物養殖の取り組みに与えられる国際的なお墨付きで、三陸沿岸の漁業の本格復興に向けても弾みがつきそうだ。
国際認証の対象となるのは、宮城県漁協志津川支所の戸倉出張所が所有する養殖場やカキ処理場。今季は漁師38人が100〜120トンの出荷を目指している。
同漁港は津波で養殖場などが流失。震災後はもとに戻すだけでなく持続的な養殖漁業を目指し、養殖いかだの数を減らした。これにより、カキの栄養状態が良くなり、2〜3年かかっていた収穫までの期間が1年に短縮されただけでなく、生産コストが下がり、単価も上昇した。海洋環境への負担も軽減され、設備の簡素化で災害から復旧しやすいメリットも生じた。
ASCは本部をオランダに置き、乱獲や海洋汚染を防ぐ目的で2010年に設立。環境に負担をかけない養殖漁業の基準などを定め、国際認証を行っている。認証を受けると、環境に優しい水産物であることをアピールできる。同漁業は平成25年から認証を視野に取り組みを進め、昨年11月に本審査を受けていた。
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2016.04.22更新
キャリーバッグ事故防げその2
3年前に京王井の頭線吉祥寺駅の構内で起きた事故は、東京地裁での裁判に発展した。88歳の男性が女性とすれ違った際、女性が引いていたキャリーバッグが左足首にぶつかって転倒。男性は立ち上がれず、救急車で搬送された。
3泊4日の研修から宅中だった女性のバッグは、着替えや資料などで重さは約10キロ。男性は手首の骨折、肩の打撲などで5日間入院し、その後も通院を続けた。男性は168万円の損害賠償をを求めて提訴。女性側は「バッグは接触していない」と争ったが事故直後に駅員に「ぶつかったかもしれない」と話していたことなどから昨年4月の判決はバッグが事故の原因と認めた。「人通りが多い場所で使う場合は、他人の歩行を妨げたり、転倒させたりすることがないよう注意する義務がある」と指摘した。
ただし、男性についても「キャリーバッグを引く人がいることは当然予測できた」と過失を認定。女性に治療費など約100万円の支払いを命じた。女性は控訴せず、このまま確定した。
駅・空港で喚起
事故を防ぐため、JR西日本は昨年6月から、各地の駅のモニターやポスターで注意を促し始めた。新幹線の利用客が集まる新大阪では、数分おきに「接触事故にご注意ください」とアナウンスしている。JR東日本でも、東京駅では日本語と英語によるアナウンスを30分おきに流している。
羽田空港の国内線ターミナルでは一昨年以前からエスカレーター付近にポスターを掲示。夏休みや大型連休には警備員を配置して注意を呼びかける。国際線だけでなく、最近は国内線でも利用者が増えており、エスカレーターでの落下事故にも注意しているという。
東京ディズニーリゾート(千葉県浦安市)は「人混みでの利用は危険」として持ち込みを禁止している。
3泊4日の研修から宅中だった女性のバッグは、着替えや資料などで重さは約10キロ。男性は手首の骨折、肩の打撲などで5日間入院し、その後も通院を続けた。男性は168万円の損害賠償をを求めて提訴。女性側は「バッグは接触していない」と争ったが事故直後に駅員に「ぶつかったかもしれない」と話していたことなどから昨年4月の判決はバッグが事故の原因と認めた。「人通りが多い場所で使う場合は、他人の歩行を妨げたり、転倒させたりすることがないよう注意する義務がある」と指摘した。
ただし、男性についても「キャリーバッグを引く人がいることは当然予測できた」と過失を認定。女性に治療費など約100万円の支払いを命じた。女性は控訴せず、このまま確定した。
駅・空港で喚起
事故を防ぐため、JR西日本は昨年6月から、各地の駅のモニターやポスターで注意を促し始めた。新幹線の利用客が集まる新大阪では、数分おきに「接触事故にご注意ください」とアナウンスしている。JR東日本でも、東京駅では日本語と英語によるアナウンスを30分おきに流している。
羽田空港の国内線ターミナルでは一昨年以前からエスカレーター付近にポスターを掲示。夏休みや大型連休には警備員を配置して注意を呼びかける。国際線だけでなく、最近は国内線でも利用者が増えており、エスカレーターでの落下事故にも注意しているという。
東京ディズニーリゾート(千葉県浦安市)は「人混みでの利用は危険」として持ち込みを禁止している。
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2016.04.20更新
キャリーバッグ事故防げ
ぶつかり転倒100万円賠償例も
年末の帰省ラッシュでも目立つキャリーバッグ。旅行や出張時だけでなく日常的に使う人が増えている。つまずいてけがをした男性がバッグを引いていた女性を訴え、100万円の賠償を命じる判決も出ており、事故防止のために鉄道会社などは注意を呼びかける。
後方に注意を
国民生活センターには事故の報告が2005年ごろから入り始め、09年には事例を公表して注意を促した。「新幹線の下車時、前の客のバッグに足をとられて転倒し、骨折した」「繁華街で隣を歩く人が引いてたバッグにぶつかって転倒した。注意喚起を」などの相談が寄せられていた。
センターが市販のバッグで実験したところ、前に伸ばした足のつま先からバッグの最後方までの長さは、引く人の身長と同じくらいにもなった。「後方は自覚しにくく、注意が必要だ」とセンターの担当者は話す。
「一人に一つ」
メーカー大手の「エース」(東京)によると、国内では1990年代に登場。車輪で転がすことで重い荷物を楽に運べる便利さから、主に海外旅行養の大型だったものが次第に小型化した。「今や一家に一台から、一人に一つになっている」という。
年末の帰省ラッシュでも目立つキャリーバッグ。旅行や出張時だけでなく日常的に使う人が増えている。つまずいてけがをした男性がバッグを引いていた女性を訴え、100万円の賠償を命じる判決も出ており、事故防止のために鉄道会社などは注意を呼びかける。
後方に注意を
国民生活センターには事故の報告が2005年ごろから入り始め、09年には事例を公表して注意を促した。「新幹線の下車時、前の客のバッグに足をとられて転倒し、骨折した」「繁華街で隣を歩く人が引いてたバッグにぶつかって転倒した。注意喚起を」などの相談が寄せられていた。
センターが市販のバッグで実験したところ、前に伸ばした足のつま先からバッグの最後方までの長さは、引く人の身長と同じくらいにもなった。「後方は自覚しにくく、注意が必要だ」とセンターの担当者は話す。
「一人に一つ」
メーカー大手の「エース」(東京)によると、国内では1990年代に登場。車輪で転がすことで重い荷物を楽に運べる便利さから、主に海外旅行養の大型だったものが次第に小型化した。「今や一家に一台から、一人に一つになっている」という。
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2016.04.18更新
出生数5年ぶり増
100万8000人子育て支援影響か
2015年に国内で生まれた日本人の赤ちゃんは、統計を始めた1899年以降最低だった前年を4千人上回る100万8千人で、5年ぶりに増加に転じたとみられることがさきごろ、厚生労働省の人口動態統計の年間推計で分かった。死亡数は130万2千人と戦後最多を更新しており、人口減少は続いている。
同省によると30代の出産数が前年より増えており、「雇用状況の改善に加え、保育所の整備などの子育て支援策が影響している可能性がある。」(担当者)とみている。
年間推計は昨年10月までの速報値などを用いて算出する。死亡数は前年比2万9千人増の130万2千人と戦後最多を更新した。出生数が死亡数を下回る「自然減」は29万4千人で、前年を2万5千人上回って減少幅は過去最大となった。自然減は9年連続。
わずかながら増加に転じた出生数も過去2番目に少なく、同省は「少子高齢化の傾向は続いており、しばらくは人口は減っていくだろう」としている。
15年の死因の最多はがんの37万人。次いで心筋梗塞などの心疾患(19万9千人)、肺炎(12万3千人)、脳卒中などの脳血管疾患(11万3千人)と続いた。死因上位の4疾患は5年連続で順位に変化が無く、死者数の約6割を占めた。死産は2万3千人で前年比千人減った。
婚姻件数は同9千組減の63万5千組で戦後最少を更新した。婚姻件数は年間100万組を超えた1970年代前半をピークに、その後は一貫して減少傾向が続いている。厚労省は「結婚適齢期の人口が減ってるため」としている。
一方、離婚件数は22万5千組で、前年より3千組増えた。02年に28万9836組で過去最多になって以降は減少傾向にあったが、15年は6年ぶりに微増した。
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2016.04.15更新
自分も認知症になると思う?その2
認知症になれば、何もできなくなる。感情も失われるなどと思われがちだ。しかし母親を介護した福岡の男性(77)は「喜怒哀楽など人間の本質にかかわる部分は、何も変わらないと母親が教えてくれた」と書く。京都の女性(23)も「アルツハイマー型認知症の祖母は、いまはもう祖父しか認識できないけれど、ありがとう、をいつも口にして周囲にも好かれていて、尊敬する。私も祖母のように年をとりたい」。
一方、義母を介護した大阪の女性は「暴力をふるわれ、私のほうが義母より先に死ぬかと思った。つらい日々は家族の会が支えになった」と壮絶な体験をふり返る。家族の思いも様々だ。
「自分が認知症になったら家族や身近な人以外にも公表しますか」という質問に対しては、「いいえ」と答えた人が63%。「以前にくらべるとましにはなったが、認知症に対する偏見はまだまだ強い」(千葉、60歳女性)。それに立ち向かうには勇気がいる。
偏見をなくすためには、教育も必要だろう。「中学生のおいが、僕は認知症になったら生きていたくない、と言う。予防や治療も重要だが、認知症を受け入れる社会になるには、認知症を正しく理解するための教育も大切だ」(宮崎、55歳女性)、「認知症サポーターの養成講習は高校生ぐらいから受講してほしい」(東京、41歳男性)。
近年、偏見や誤解をなくそうと、当事者も声を上げ始めている。若年性アルツハイマー型認知症の佐藤雅彦さんは著書、認知症になった私が伝えたいこと、で「認知症になることは不便だけど不幸ではない。できなくなることは多いが、できることもたくさんある」と訴える。
認知症の治療は早期発見が重要で、早期診断も広がりつつある。しかし、症状が「初期」と診断されると「自立している」とみなされ、必要なサービスが受けられなくなるという問題も起きている。
大阪のディサービスで働く女性(44)からはこんな声が届いた。「介護の必要性が比較的軽度な要支援者は今後、サービスを受けにくくなるとみられている。早期の認知症は人と接するディサービスに通って、進行を遅らせていることも多い。国は現実を踏まえて制度を考えてほしい」
やみくもに心配するのではなく、現実を知り、国や自治体に必要な対策を求めていく。何よりもそれが肝心だ。
一方、義母を介護した大阪の女性は「暴力をふるわれ、私のほうが義母より先に死ぬかと思った。つらい日々は家族の会が支えになった」と壮絶な体験をふり返る。家族の思いも様々だ。
「自分が認知症になったら家族や身近な人以外にも公表しますか」という質問に対しては、「いいえ」と答えた人が63%。「以前にくらべるとましにはなったが、認知症に対する偏見はまだまだ強い」(千葉、60歳女性)。それに立ち向かうには勇気がいる。
偏見をなくすためには、教育も必要だろう。「中学生のおいが、僕は認知症になったら生きていたくない、と言う。予防や治療も重要だが、認知症を受け入れる社会になるには、認知症を正しく理解するための教育も大切だ」(宮崎、55歳女性)、「認知症サポーターの養成講習は高校生ぐらいから受講してほしい」(東京、41歳男性)。
近年、偏見や誤解をなくそうと、当事者も声を上げ始めている。若年性アルツハイマー型認知症の佐藤雅彦さんは著書、認知症になった私が伝えたいこと、で「認知症になることは不便だけど不幸ではない。できなくなることは多いが、できることもたくさんある」と訴える。
認知症の治療は早期発見が重要で、早期診断も広がりつつある。しかし、症状が「初期」と診断されると「自立している」とみなされ、必要なサービスが受けられなくなるという問題も起きている。
大阪のディサービスで働く女性(44)からはこんな声が届いた。「介護の必要性が比較的軽度な要支援者は今後、サービスを受けにくくなるとみられている。早期の認知症は人と接するディサービスに通って、進行を遅らせていることも多い。国は現実を踏まえて制度を考えてほしい」
やみくもに心配するのではなく、現実を知り、国や自治体に必要な対策を求めていく。何よりもそれが肝心だ。
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2016.04.13更新
自分も認知症になると思う?
日本では65歳以上の認知症の人は462万人以上いるといわれ、今後も増えると見込まれます。あるアンケートでも「自分もなるかもしれない」と考える人が4分の3に達しました。漠然とした不安を感じている人が多かった一方で、介護の経験者からは、偏見を取り除いていく必要があるという声も目立ちました。
まずは現実を知ろう
軽度認知障害と呼ばれる予備軍を含めると、認知症の人は高齢者の4人に1人を占める。政府の推計では、団塊世代がすべて75歳以上になる2025年には、認知症の人は700万人に達するという。
アンケートでは30〜40代の働きざかりからも、認知症をひとごととは思えないという声が届いた。
「5分前に話していたことも時々忘れることがある。これって認知症予備軍なのでは?」(茨城、34歳女性)、「自分がなっても家族がなっても、共倒れになる」(東京、47歳女性)。
認知症になることへの不安に満ちたコメントが多いが、60代以上となると、こんな達観した声も。
「70歳過ぎの夫婦で、お互いにドジっては、順調やなあ、と言い合っています」(新潟、71歳男性)。
そもそも「認知症とひとことで言っても症状や状態は様々です」と指摘するのは和歌山で介護の仕事に携わる男性(39)。東京の女性(60)も「過ごした人生の色だけ、症状は違う。認知症を十把一絡(じゅっぱひとからげ)にくくってはいけない」。
まずは現実を知ろう
軽度認知障害と呼ばれる予備軍を含めると、認知症の人は高齢者の4人に1人を占める。政府の推計では、団塊世代がすべて75歳以上になる2025年には、認知症の人は700万人に達するという。
アンケートでは30〜40代の働きざかりからも、認知症をひとごととは思えないという声が届いた。
「5分前に話していたことも時々忘れることがある。これって認知症予備軍なのでは?」(茨城、34歳女性)、「自分がなっても家族がなっても、共倒れになる」(東京、47歳女性)。
認知症になることへの不安に満ちたコメントが多いが、60代以上となると、こんな達観した声も。
「70歳過ぎの夫婦で、お互いにドジっては、順調やなあ、と言い合っています」(新潟、71歳男性)。
そもそも「認知症とひとことで言っても症状や状態は様々です」と指摘するのは和歌山で介護の仕事に携わる男性(39)。東京の女性(60)も「過ごした人生の色だけ、症状は違う。認知症を十把一絡(じゅっぱひとからげ)にくくってはいけない」。
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2016.04.11更新
マイナンバー保険人気
漏えい保障、企業にニーズ
今年1月から始まったマイナンバー制度に対応した保険の契約が急増している。個人情報の漏えい被害を補償するタイプの保険で、従業員のマイナンバーを管理する企業のニーズが高まっているためだ。個人番号を記した通知カードの配達遅延などで制度に対する企業側の不安も背景にあるとみられ、漏えい防止策や被害時の相談サービスも注目されている。
「通知カードの配布で、保険への関心が高まっている」。マイナンバーに対応する保険を扱う東京海上日動火災保険の担当者はこう指摘する。昨年2月に売り出した、マイナンバーの漏えい被害に対応する「サイバーリスク保険」はこの2ヵ月で契約件数が約2割増加。個人情報が漏えいした際の費用損害保険や賠償責任保険の今年度の契約は前年度比2割増の約7000件を見込む。
同様の保険を扱う三井住友海上火災保険や損保ジャパン日本興和も1昨年より1〜2割程度契約が伸びているという。
東京海上日動は昨年10月から実際の被害がなくても不正アクセスの有無などを調べる費用を補償の対象に加えた。保険契約の有無にかかわらず希望する企業に専門業者を紹介したり、想定被害額を見積もったりする無料サービスも開始。取引のある中小企業で、個人情報漏えいを補償する保険に加入する割合は数%にとどまっており、無料サービスから保険加入につなげたい考えだ。
損保ジャパン日本興和は昨年9月から、マイナンバーの収集や保管、廃棄のルールや運用体制について助言できる社会保険労務士を中小企業に無料で紹介するサービスを始めた。紹介先はこれまで100社をこえている。
今年1月から始まったマイナンバー制度に対応した保険の契約が急増している。個人情報の漏えい被害を補償するタイプの保険で、従業員のマイナンバーを管理する企業のニーズが高まっているためだ。個人番号を記した通知カードの配達遅延などで制度に対する企業側の不安も背景にあるとみられ、漏えい防止策や被害時の相談サービスも注目されている。
「通知カードの配布で、保険への関心が高まっている」。マイナンバーに対応する保険を扱う東京海上日動火災保険の担当者はこう指摘する。昨年2月に売り出した、マイナンバーの漏えい被害に対応する「サイバーリスク保険」はこの2ヵ月で契約件数が約2割増加。個人情報が漏えいした際の費用損害保険や賠償責任保険の今年度の契約は前年度比2割増の約7000件を見込む。
同様の保険を扱う三井住友海上火災保険や損保ジャパン日本興和も1昨年より1〜2割程度契約が伸びているという。
東京海上日動は昨年10月から実際の被害がなくても不正アクセスの有無などを調べる費用を補償の対象に加えた。保険契約の有無にかかわらず希望する企業に専門業者を紹介したり、想定被害額を見積もったりする無料サービスも開始。取引のある中小企業で、個人情報漏えいを補償する保険に加入する割合は数%にとどまっており、無料サービスから保険加入につなげたい考えだ。
損保ジャパン日本興和は昨年9月から、マイナンバーの収集や保管、廃棄のルールや運用体制について助言できる社会保険労務士を中小企業に無料で紹介するサービスを始めた。紹介先はこれまで100社をこえている。
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