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2017.04.05更新

 消費者庁の有識者検討会はさきごろ、勤務先の不正を通報・告発した人が不利益な扱いを受けないように守る公益通報者保護制度の見直しに向けた最終報告案を大筋で了承した。制度の実効性向上には、消費者庁が司令塔的な機能を発揮することが必要だとして、同庁に通報に関する一元窓口を設けるよう提言。現行法は「労働者」に限定している保護対象を退職者や役員に広げる検討を促した。

 報告書案は焦点だった違反業者への罰則導入を「引き続き検討する」としたが、さきの議論ではより導入に踏み込んだ表現にするよう求める意見が出た。

 消費者庁は通報者が受ける不利益の実態調査を行い、平成29年度以降に改めて経済団体などを交えた議論の場を設け、30年の通常国会以降の法改正を目指す。

 現在は各行政機関に通報の受付窓口があり、不正のあった分野の法令を所管する行政機関が調査している。

 報告書案は、消費者庁が1 一元窓口を設けて通報や、通報対応に関する意見・苦情などを受け付け、情報を関係機関に振り分ける、2 各機関の対応状況を監視して改善を要請し、可能なものは自ら調査する_ことが適当だとした。

投稿者: 松村税務会計事務所

2017.04.03更新

新法成立、悪質業者に罰則

 

 悪質な民間の養子縁組斡旋業者を排除するため、事業の届け出制から都道府県知事にによる許可制とする「養子縁組児童保護法」がさきごろ衆議院本会議で全会一致で可決、成立した。自民、公明、民進など与野党の6会派が議員立法として国会に提出していた。2年以内に施行される。

 新法は、自治体は事業者の財政基盤や非営利目的であることを確認した上で許可を出すと規定。許可を得た事業者には国や自治体が財政的な支援をすることも可能とし、無許可で斡旋した場合は、1年以下の懲役か100万円以下の罰金を科す。

 出産費用や交通費などの実費は、厚生労働省令で「手数料」と定めて受け取りを認めるが、それ以外の報酬を得ることは禁止している。これまでの届け出制では、「誰でもできる」と批判され悪質な業者が問題になっていた。

 厚生労働省によると、昨昨年10月時時点の届出し業者は22。大阪市の事業者がインターネット上で「人身売買」との誤解を招く表現で実親を勧誘したとして、市から繰り返し行政指導を受けながら是正しない事案があった。

 養親らとの間で不透明な金銭のやりとりが疑われるケースもある。千葉県警は昨年11月、営利目的で不正に現金を受け取った疑いがあるとして、児童福祉法違反の疑いで同県四街道市の斡旋業者「赤ちゃんの未来を救う会」(解散)を強制捜査している。

 埼玉県児童相談所での勤務経験もある文京学院大の森和子准教授(児童家庭福祉)は「事業者の質を担保するため、法制定は重要だ。ただ養子縁組は普通の子育ての何倍も大変で、その後の支援が大事。養子が自らの出自を知る権利の保障についても検討していく必要がある」と話していた。

投稿者: 松村税務会計事務所

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