中学の部活顧問スポーツ庁調査
負担の大きさ浮彫に
公立中学校の運動部顧問の半分超が疲労や休息不足に悩んでいる_。スポーツ庁がさきごろ発表した中学・高校の運動部活動に関する実態調査で、疲労・休息に悩んでいるとした顧問教員の割合は公立中で52%、公立高43%に達した。部活の負担の大きさが改めて明らかになった格好だ。
調査は昨年7月、公私立の中学456校、高校389校を対象に実施。校長、教員、生徒、保護者、部活動指導員ら約18万4千人が回答した。
「公務と部活の両立に限界を感じる」と答えた教員は公立中で48%、公立高で44%。ワークライフバランスを実現できないことにもそれぞれ45%、38%が悩んでいた。
平日の活動時間については公立中で93%、公立高で73%の校長が「きまりがある」と回答。しかし、休日では公立中52%、公立高36%に低下した。休日の活動にルールを定めていないことが教員の長時間労働につながっている可能性がある。
部活動を持続可能にするための考え方をきいたところ、公立中の保護者の43%が「できる範囲で今までどおり学校・教員が担う」と答えた。「(教員とは別に)実技指導者を配置」は33%。「学校から地域の活動へ移行させる」は7%。教員の多忙解消策として外部指導者の活用や地域への移行が論議されているが、保護者の理解を得るのは簡単ではなさそうだ。