一方で、こういう意見も。「フェイスブックを始めた時には、どんどん友達が増えて、世界が広がるような誇らしい気持ちになったが、彼らと現実で関わって、本来の友達のような関係性は全く築かれておらず、目が覚めた。それ以来フェイスブックはやめて、直接会えたり、話せたりする目の前の人たちとの関係を大切にするようになった」(福岡、30歳女性)
ただ今回、多くの人がメインの質問の答えるにあたり、「そもそも友達とは何?」という自問で立ち止まったようだった。その解を「知り合い」「知人」と比較して考える人がけっこう多かった。
「友達の友達という意味は分かりかねる。友達の友達はただの知り合いでは。大学時代の友人が人を紹介してくれても、友だちと思ったことは一度もない。知り合いになるだけ」(東京、68歳男性)、「友達と知り合いのの定義があいまい。友達の友達は私にとって他人もしくは知り合い程度」(千葉、47歳女性)などといった意見だ。
長い時間ををかけて「友達」ができた頃に比べると、SNS時代は「知り合い」と「友達」の境界があいまいになっているのだろうか。
ただ、「友達と本当の友達を分けて考える?」で「はい」が57%、「表面上は友達だが嫌いな人がいる?」で「はい」34%という結果も考えると、必ずしも「友達」が信頼のおける相手と考えられているわけでもなく、それ以上の存在として「親友」や「本当の友達」が想定されていないのがわかる。
「友達の友達」を考えるはずが、「友達論」の奥へ迷い込んでしまった。神奈川の男性(67)はこんなふうにいう。「(友達は)軽い存在と考えたい。飲み友達、ジャズ友達、フェイスブック友達のように、○○友達でよい」
確かに○○をつけると、適度な距離感も出来て気が楽になるような気がしてきた。