実は「国内」派の3分の2は男性が占める。男性からは年齢を重ね、体力を理由に海外から国内に切り替えたというコメントも目立った。女性よりも疲れている?
海外旅行の醍醐味の一つは、人々との出会い。ここでも女性の意欲的な声が際だっていた。
「夏休みになると航空券だけ買って海外に行っていた。思い出深いのはイラン。旅行中に知り合った現地の家族の家に泊めてもらい、そのあと3年連続で訪ねた」(広島、42歳女性)、「旅先では、積極的に話しかける。帰宅後、一番心に残るのは人との思い出。それからの人生でつらいことがあっても人の情けを思い出し、励ましてくれる」(広島、40歳女性)。
旅先の生活や食文化に興味を持つのも、女性らしい好奇心だろうか。国内、海外に関係なく、旅の楽しみとして「地元の市場やスーパーに立ち寄ること」を挙げるひとが多かった。「鍋や調理器具を持参する。市場で珍しいきのこや野菜などを買って、滞在先のホテルで調理して食べる」(神奈川、52歳女性)
もう一つ女性の回答からうかがえたのは、誰にも気兼ねすることない「ひとり旅」志向が強いこと。中には「夫と旅行は絶対したくない」と書く人もいた。
「焼き物も神社仏閣も、一つ見たら、皆同じだ、と言うし、どこにも立ち寄らず、ひたすら歩くだけ。同行者をうんざりさせる名人」(滋賀、55歳女性)
流行歌「カナダからの手紙」では、主人公が「あなたの居ないひとり旅」を嘆いている。しかし、いまどきの女性たちは、ひとり旅をもっと積極的に楽しんでいるのかもしれない。