2社、提携・買収でセブン追う
国内コンビニエンスストアの店舗数が5万6千店を超える中で、首位セブンーイレブン・ジャパンは2万店に迫る規模となり、店舗数で圧倒的な優位を誇ってきた。店舗数が多いほど消費者への認知度も高まり、競争力や利益につながりやすい。セブンを追う大手2社は相次ぎ再編を仕掛け規模を広げてきた。
ファミリーマートは2009年にAM-PMを、15年にはココストアを買収した後、16年秋にはサークルKサンクスを経営統合した。大手3社のなかでは業界再編に最も積極的に取り組み、店舗数を1万8千店規模まで増やした。ローソンもポプラやスリーエフなど中堅コンビニとの提携を広げており、ローソンと各コンビニの2つのブランドを冠した店名のコンビニを増やしている。
業界再編で大手3社の寡占化が進み、新規出店の数を競う傾向は落ち着きつつある。各社ともいれたてコーヒーや総菜に注力、セット買いが増えて客単価は上がり続けている。しかし同業や異業種との競争が激しく客数が減るなか、既存店売上高を伸ばすのは難しくなっている。各社とも規模を追うより店舗ごとの収益改善を優先し、従来より新規出店を絞るようになってきた。