怒りにも練習が必要
怒りは制御すべき「悪」なのか。怒りの感情と上手に付き合うための研修などを行う「日本アンガーマネジメント協会」の安藤俊介代表理事(45)は「怒り自体は良くも悪くもない、人間の自然な感情。ただ、他人を攻撃したりものに当たったりと、自分や周囲に良くない影響を与える場合は制御すべきです」と話す。
安藤さんは「衝動・思考・行動」の3側面からの制御を提案する。例えば、自分の怒りがどの程度か、怒りに「温度」をつけることで怒りの衝動を抑える。またどこまでなら許せるか、自分なりに線引きすることで「裏切られたが、まあ許そう」と思考できるようにする。自分では変えられない物事は怒ることを諦めるなど、怒るかどうか行動を選択するのも有効という。
怒りを伝えるときにはどうすればよいのか。「自分の気持ちをぶつけるのではなく、相手に今、そして次にどうしてほしいのか、を伝えることが大切。怒りにも練習が必要です」