気のおけない相手に、あれこれ話を聞いてもらう。時々は愚痴も・・・。けど、他人にまったく甘えない、甘えられないという人が少なくないそうです。アンケートの回答では、「心を開けるのはウチの猫だけ」なんてコメントもありました。
「距離感がわからない」
甘えられる相手が一人もいない人が、全回答の44%。そこそこ高い数字を予想していたが、ここまでとは思わなかった。
最も多くの人が挙げた「いない理由」は、相手の迷惑を配慮し引いてしまう、のだという。「自尊心の高い人が増え、他人と一線を画している」(長野、65歳男性)。そんな風潮の中で病身になっても遠慮する。「誰かに聞いてもらいたい時があるが、自分でもどうしようもない状態なのに、気持ちをぶつけられても困るだろうと思い、我慢します」(神奈川、56歳女性)
甘えないのは、自立したいからという人も多い一方で、気安い関係になれない、甘え方がわからない、と自嘲気味に記する人も多かった。「気軽に相談すればよいものを、自意識過剰に構えてしまう。甘えたいけれど、今さらできません。バカだなと」(兵庫、62歳女性)、「夫には、もっと甘えればいいと言われるが、距離感がわからない。甘えて言ったつもりなのに、自分中心だ、と言われると、やっぱり人に頼ったり甘えたりしてはいけないと思う」(東京、57歳女性」。
自己防衛だと覚悟の便を述べるのは、兵庫の55歳女性。「しょせん、人は独り。決して誰にも心を許さない。甘えないことが自分自身を守る最大の武器だと、いろいろあった人生で身にしみています」
甘えられる相手がいない人のうち、本当は甘えたい、と答えたのは45%。甘えを望まない人より少なかった。