長時間労働が響く
国民健康・栄養調査
厚生労働省が20歳以上の日本人の1日の平均睡眠時間を調べた結果、6時間未満と短い人が39.5%に上ることが、さきごろ発表された2015年の国民健康・栄養調査で分かった。03年の調査開始以来、最も高い割合。睡眠確保のため必要なものとして、男性は「就労時間の短縮」、女性は「育児や家事のサポート」という人が多く、長時間労働の削減が急務となっている。
調査では、1日の平均睡眠時間は6~7時間の人が34.1%と最多。その他は5時間未満8.4%、5~6時間時間31.1%、7~8時間18.5%、8~9時間5.9%、9時間以上2.1%_となり、5時間未満と睡眠時間がかなり短い人も過去最高だった。6時間未満の人は07年以降、増加傾向で、50代女性は52.8%と半数を超えた。6時間未満の人の半数近くが、週3回以上、日中の眠気を感じており、「睡眠の時間が足りなかった」「睡眠全体の質に満足できなかった」と感じる人が6時間以上の人より多かった。
また、睡眠を確保するために最も必要なこととして、20~50代の男性は、「就労時間の短縮」を挙げた人が最も多く、女性は30代が「育児のサポート」、40代は「家事のサポート」を挙げた。20代は「就寝前に携帯電話、ゲームに熱中しない」だった。厚労省は「男性は仕事、女性は家事育児が睡眠確保の妨げになっているようだ」と分析している。