新幹線開業、振興後押し
富裕層に照準
富裕層の観光客を狙った取り組みも続く。クールスター(札幌市中央区)は高級リムジンバスでの送迎とともに、国内外の富裕層向けにオーダーメイドで旅行のプランを提供する。今後、バスの台数やアテンダント数を増やすなど体制を強化する。レストランなどを運営する美瑛ファーマーズマーケット(北海道美瑛町)とも連携し、北海道の魅力をより生かした旅行プランを打ち出していく。
美瑛ファーマーズマーケットは富裕層向けオーベルジュ(宿泊施設付きレストラン)の新設などを計画しており、18年度をめどに美瑛町を巡る旅行プランに組み合わせるなど、地元の魅力を発信していく。
海外富裕層向け旅行会社のプレミアム北海道(札幌市中央区)は、ノウハウを生かし、北海道の食と観光に関連する企業を対象としたコンサルティングや道産品の輸出にも取り組む。北洋銀行の「北洋イノベーションファンド」と北海道銀行や道内21の信金・信組などで構成する「ほっかいどう地方創生ファンド」から出資も受け、本格的に事業を展開する意向だ。
地域活性化に向けて「笑い」と連携_。北海道は3月に吉本興業(大阪市中央区)と包括連携協定を結んだ。同社の所属タレントがイベントなどで北海道の食や観光情報を国内外に発信するなど、北海道ブランドのPR強化を進めている。
吉本とコラボ
さきごろ「みんわらウィーク」としてお笑いイベントを札幌市内で開催。主婦目線で選んだ地方の特産品を発掘する「よしもとシュフラン」では道内の主婦が推薦した商品を集め、試食選考会も実施した。道産食品の全国的な訴求につなげたい考えだ。
吉本は米アマゾン・ドット・コムと連携し、地方活性化に向けた新プロジェクトも始める。今秋からアマゾンの定額制映像配信サービス「プライム・ビデオ」を活用し、よしもと47シュフランの認定商品などを中心に地域の名産品を紹介する番組を配信。視聴者は番組を見ながら登場する商品を買うことも可能となる。
番組の第一弾では、吉本所属で北海道出身のタレント「タカアンドトシ」が、道産食材を使いゲストとともに料理を作るなど北海道の魅力を発信していく。
プロジェクトについて北海道経済部経済企画局の堀泰雄局長は「(タカアンドトシは北海道観光大使であり)北海道のおいしいものと紹介してもらえるのではないか。映像もあるので観光振興にもつながる」と新たな取り組みに大きな期待を寄せる。