食品開発に活用
神戸大や阪大
食品の「もっちり」や「サクサク」「パリパリ」といった食感を測るセンサー技術を神戸大学や大阪大学がそれぞれ開発した。人によって違う感覚を数値化し、歯ごたえや、舌触り、こしなどを評価する指標に使う。将来は世代や性別、出身地域ごとに食感データをそろえ、売れ筋商品の開発や高齢者の口に合う食品の工夫に役立てる。企業と組んで数年内の実用化を目指す。
神戸大学の中本裕之助助教らは菓子の食感を測るセンサーを作った。樹脂やゴムで直径1.5センチの奥歯を再現した。この上で菓子を砕いた時にかかる力と、歯の微妙な動きを検出する。歯が受ける力から「サクサク」や「パリパリ」といった様々な食感を数値で示す。
大阪大学の東森光准教授は舌にかかる力の強さを測定するセンサーを開発した。樹脂製の人口の舌に食品を押し付け、砕ける時の圧力から「モチモチ」「ねっとり」といった食感を数値化する。
食感データがそろえば、好みの食感に近づくように食材の配合を工夫できる。高齢者は、ゼリーやペースト状の食品の方が飲み込みやすく、とろみをつけた食品の開発が進んでいる。データの活用機会は多い。
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