大手16社バブル期並み
訪日客・再開発が追い風
関東、関西など私鉄大手16社の2015年度輸送人員は14年度比2.8%増の100億9500万人となり、22年ぶりに100億人を突破した。訪日外国人増加、再開発を背景にした高水準の就労人口の確保、相互乗り入れによる利便性向上が寄与した。水準は過去3番目の高さ。鉄道の存在感が高まっている。
首都圏9社と関西5社、名古屋鉄道と西日本鉄道のデータをまとめた。輸送人員は1991年度に101億6400万人のピークに達した後、2004年度に90億7100万人にまで落ち込んでいた。その後、利用が回復し、15年度は4年連続のプラスとなった。
支えは観光客などの「定期外」で41億7100人と3.1%増えた。けん引役は訪日外国人だ。京成電鉄は成田空港と都内を結ぶ「京成スカイライナー」が好調で有料特急が11%増加。南海電気鉄道は関西国際空港に接続する空港線が26.9%伸びた。東京地下鉄(東京メトロ)は訪日外国人乗客数が24.5%増え、奥義光社長は「鉄道を使って都心部を観光する外国人の旅行者が増えている」と話す。
通勤・通学など「定期」は2.7%増の59億2500万人となった。再開発が働き手を呼び込み、ピーク(91年度)の9割の水準に回復。東京急行電鉄は二子玉川駅(東京・世田谷)の近くに複合施設「二子玉川ライズ」を全面開業させ、楽天の本社移転などで新たに約1万人の雇用が生まれた。二子玉川駅の乗降客数は18%増えた。
複数路線の相互直通運転拡大も需要を喚起する。東京メトロ副都心線や東急東横線など5路線が13年3月に相互直通運転を開始。横浜市と埼玉県の間を乗り換え無しで行き来できるようになり、観光客が増えて長距離の通勤・通学もしやすくなった。ただ、乗り入れで遅延が増えている面もあり、対応を急いでいる。
本州を走るJR3社も15年度は、旅客数に営業キロをかけた「輸送量」がそろって過去最高を更新した。
16年度の鉄道利用は伸びが鈍化する見込みだ。見通しを公表した私鉄14社の合計では、秋の大型連休がないことなどが響き1.2%増にとどまる。
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