こんにちは北区王子の税理士松村憲です。
自転車通勤にとても優しい会社がある。ウェブサービス企業の「はてな」(本社・京都市中京区)だ。自転車で通えば、月2万円を支給してきた。近藤淳也会長(40)は、大学時代からサイクリング好きで「チャリ通」していた。その影響で自転車で通う社員が多く、2005年に始まった。
いろんなメリットがあるためという。「健康」がその一つ。社員の多くは事務所でノートパソコンとにらめっこする毎日。自転車に乗れば、運動不足の解消につながる。リフレッシュもできる。公共交通機関よりさらにエコな通勤で、環境にもいい。
オフィスは京都と東京に二つ。特に京都は社員53人中、36人が自転車通勤(今年1月現在)と7割近い。人事・総務部長の松田光憲さん(39)によると、「盆地で坂がほとんどないので、快適に走れることが大きい」という。東京は遠方に住む社員の割合が多く、自転車通勤者は3割程度だ。
手当以外にも至れり尽くせり。近くの駐車場の空きを見つけて、駐輪場として借りている。安心して通勤できるよう、会社が自転車保険に加入。「私たちの仕事は、パソコンと頭脳がある意味すべて。社員は有効な投資先です」と松田さん。
12年からは「近距離通勤手当」に衣替え。20キロ以上ペダルをこいでくる社員もいたが、遠すぎると事故が心配なためだ。そこで会社から半径5キロ以内に暮らす社員に手当を出すようにした。チャリ通でなくてもOKだ。
無料の「オフィスランチ」も好評という。レストランでの勤務経験があるシェフの手作り。メニューは日替わりで、ローストポークやそぼろ丼、チキンイエローカレー_。ランチを心待ちに、午前中の仕事がはかどりそう。昼食代を1日1千円費やすと仮定したら、1ヵ月で約2万円。先の手当と同額の恩恵になる。
こうした心配りが、アウトプットに結びつくと会社は期待を寄せている。
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