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2016.08.12更新

まるでアイドル

 福島市の土湯温泉では若旦那たちが奮闘している。
 JR福島駅から車で25分。震災で建物が壊れたり売り上げが落ちたりして、旅館は5件減って11軒になった。そんな中、旅館と地元の大学生らが14年8月に作ったのが無料の冊子「若旦那図鑑」だ。
 「クール系」「おちゃめ系」など20〜40代の若旦那5人が名所や料理を紹介。写真はまるでアイドルだ。半年で4号発行された。月刊少女漫画「シルフ」で昨年12月号から漫画の連載も始まった。実在の若旦那、旅館が登場する。旅館「向瀧」の常務で、「ちょいワル系」若旦那の佐久間輝さん(41)は「漫画と実際の光景をリンクさせるのも楽しみの一つ」と話す。

秘湯の効能解明

 乳白色に少し青が混じったお湯で勝負するのは、福島市の高湯温泉だ。昨年、旅行情報誌じゃらんの秘湯部門で全国1位(14年5位)となった。
 6年前、すべての施設で源泉かけ流し宣言をした。だが、原発事故で客足は今も事故前までには戻らない。観光協会は、大学教授らの協力を得て高湯温泉の効能を解明した28ページにわたる冊子を1年前につくり、無料で配布している。
 観光協会長で旅館「吾妻屋」の5代目遠藤淳一さんは「開湯400年。土砂災害もあった。お湯がかれたときもあった。それでも守ってきた」という。
福島県歴史資料館によると、江戸時代の温泉番付にも飯坂温泉、会津東山温泉など福島の温泉7湯が登場する。各温泉とも歴史ある福島の温泉、原発事故の影響を引きずったままでは終わらないと意気込む。

投稿者: 松村税務会計事務所

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