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2016.06.01更新

こんにちは北区王子の税理士松村憲です。
 4月から家庭でも電気を買う相手を自由に選べるようになり、電気を売ろうという会社が続々と参入を表明している。国の登録を受けた新規の事業者は約200社に達し、約23万世帯が契約更新を申し込んだ。
 新規組の特徴は大きく三つに分かれる。最も目立つのは、すでに自前の発電者所を持っていて、電気を安くつくれる都市ガスや石油元売りなどエネルギー関連の会社だ。海外から石油や液化天然ガス(LNG)を大量に輸入しており、火力発電所をつくって、工場やオフィスビルに電気を売るビジネスを手がけてきた。
 「おうちの電気、はじめました」。都内のガソリンスタンドの1月下旬、黄色いのぼりがはためきだした。石油元売り大手のJXエネルギーが始める家庭向け電気のブランド「エネオスでんき」の宣伝だ。
 JXは東京湾岸などに発電所を持ち、一般家庭467万世帯分の電気をつくる能力がある。石油からガソリンや軽油を取り出す際にできる可燃物などを燃料に使うので電気を安くつくれる。エコカーの普及などで主力のガソリン販売は先細り。電気を「稼ぎ頭」に育てようと意気込む。
 東京ガスや大阪ガスはLNGを使った火力発電所を運営している。都市ガス各社は、ガス機器の点検や修理などで各家庭を訪れることが多く、今の電気料金より「割安」になるガスとのセット販売で大手電力
からの切り替えを進める。
 テレビCMなどで目立つのは、携帯電話やケーブルテレビなど電気とあまり関係がなさそうな会社だ。
 自前の発電所は持っていないが、大手電力や発電設備を持つ会社と契約し、電気を安定して調達する仕組みを整えた。これまで手がけてきたサービスに「電気」も加えることで、お客を囲い込むねらいだ。
 KDDI(AU)は関西電力などと提携し、沖縄を除く全国で電気を売る予定だ。携帯電話とセットで契約すれば電気料金の1〜5%分のポイントを還元する。全国に2500店ある「AUショップ」で電気の乗り換えを働きかける。
 これから注目を集めそうなのが、太陽光や風力などの再生可能エネルギーや電気の「地産地消」にこだわるグループだ。
 大阪いずみ市民生協(堺市)は組合員に関電より電気を安く売る。自前の太陽光発電所を持ち、その電気も活用する。福岡県みやま市は出資先を通じて、九州電力より安い電気を市民に提供する。再生エネにこだわった電気を売ろうと計画する会社や団体もある。
 電力自由化に詳しい稲垣隆一弁護士は「電気を選ぶ際は、安さだけでなく、地産地消といった点も見てほしい。何といっても納得いくまで説明を聞くことが大切」と呼びかける。

投稿者: 松村税務会計事務所

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