舎人ライナー、抽選で「豪華賞品」
都、ラッシュ緩和に期待
「ちょっと早く起きて豪華景品を当てよう」。東京都は、朝の通勤時間帯の混雑が激しい都営の交通システム「日暮里・舎人ライナー」で、時差出勤を促すキャンぺーンへの参加を呼びかけている。車両増発などの対策が行き詰る中での苦肉の策で、担当者は「少しでも混雑緩和につながれば」と期待している。
「特賞」は高級グルメギフト(2万5千円相当)を20人に、「1等」はグルメカタログギフト(1万円相当)を30人に_。
1月20日〜3月18日の「早起きキャンペーン」は、平日午前6時〜7時台の指定の時間帯に、IC定期券を使って対象の駅から乗車すれば1ポイントを付与される。5ポイントにつき1回、抽選に参加できる。
西新井大師駅(足立区)では。通勤・通学の乗客らが次々と改札横のキャンペーン用端末機にIC定期券をタッチしていく。普段より20分早く出てきた会社員、飯島俊枝さん(28)は「期間中はこの時間に乗ろうと思う」。出勤を30分早めた会社員、仙海敏夫さん(57)も「商品が豪華になったので楽しみ」と笑顔で話した。
朝のラッシュピークは午前7時20分〜同8時20分で、混雑率は最大187%。150%前後という他の都営線と比べて突出している。
都交通局は、ダイヤを改正したり、車両編成を増やしたりして対応を重ねてきたが、全線が高架ということもあり「できることは限られる」と交通局の担当者。2016年度も1編成加える予定だが、「車両基地の収容能力の関係で編成を増やすのはこれで限界」という。
早起きキャンペーンは、混雑時に着ぶくれで圧迫を感じやすい冬季に合わせて14年1〜3月にスタート。初回の1等賞は旅行ギフト券3万円分(3人)、昨年の2回目の特徴は8千円相当の日帰り「ミステリーツアー」(ペア8組)だった。だが、参加者はともに1日当たり約400人にとどまり、「反応はいまひとつだった」(担当者)。
今回は特賞の本数を増やし、景品の金額も3倍にしてカタログから好きなものを選べるようにした。今のところ、1日当たり、約800人が参加し、昨年から倍増しているという。
それでも混雑緩和を実感できるほどの効果は出ていないが、「混雑率が数%でも下がってくれば」と話している。
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