こんにちは北区王子の税理士松村憲です。
今、自動車整備士の不足が深刻化している。少子化や、「車離れ」で、整備士を目指す若者が激減する一方で、保有台数は高止まりし車検ニーズは増える。約5割の整備事業所で整備士が不足しており、自動車メーカー系列の販売店も頭を悩ます。アフターサービスの巧拙がブランドにも影響を及ぼすだけにメーカーにとって死活問題だ。日産自動車の整備士の育成や確保に向けた取り組みを追った。
一発で治す
「たとえ不具合がおきても一発で直すとお客さんは許してくれる。でも2回目以降はそうはいかない。他のメーカーに流れてしまう。」。日産が運営する日産京都自動車大学校(京都府久御山町)の全校生徒を前に、中村公泰副校長はこう話しかけた。卒業生の8割が日産系の販売会社に整備士として就職する。顧客とじかに接することになる整備士の卵たちに、サービス品質の重要性を説いた。
品質を担当する中村副社長は最近全国にある日産系の整備士学校を巡回している。「学生時代から、日産の一員であって質の高い仕事こそがサービスの品質につながる。そういう自覚を持ってほしい」。そんな思いから現場を訪問し生徒と直接対話を心がけている。
整備士の定着の改善も狙いにある。今でこそ自動車の電動化が進んで仕事の仕方は変わりつつあるが、整備士は3K(汚い、きつい、危険)とのイメージはぬぐえない。実際、日産系列販売店の整備士の退職率も低くなくしかも悪化傾向にあるという。特に勤続10年未満の退職者が10%と高い。中村副社長が直接生徒らに整備業務の重要性を説くのはこうした背景がある。
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