292人に本人調査
「現金どこに」「自動改札難しい」
認知症の人に日常生活でどんなことに困ったかを尋ねたところ、半数以上が「現金をどこにしまったかわすれてしまう」と答えたことが、国際大(本部・新潟県)が行ったアンケート調査でわかった。研究チームは「本人を対象にした初の全国調査。結果を認知症の人が住みやすいまちづくりに生かしたい」としている。
調査は昨年10〜12月に行われた。認知症の家族会や支援団体、グループホームなどを通じて調査票を配布し、認知症の人自身のほか、家族やケアマネージャーなどに本人から聞き取ってもらい、全国292人の当事者から回答を得た。
その結果、最多は「現金をどこにしまったか忘れてしまう」の51%で、記憶力の低下が原因のトラブルが上位に入った。「駅で迷う・バス停が見つけられない」(50.7%)など外出中に迷う心配を抱えている人も多かった。駅の券売機や自動改札、現金自動預け払い機(ATM)などの操作に苦労している実態も浮かび上がった。また、希望する対策としては、「商品選びや支払いを手伝ってくれる買い物サポーター」(65.4%)や、「スーパーのレジの支払いに時間を掛けてもよい、『スローレーン』の設置」(60.3%)が目だった。
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