結婚・子育て新制度で支援
祖父母や親が孫や子供に対して結婚や出産・育児にかかる費用をまとめて贈与する場合、子や孫1人につき1000万円までは贈与税がかからない非課税制度を創設する。また、教育に使うお金を1500万円まで贈与する場合に非課税としている制度は15年末の期限を19年3月まで延長する。
高齢者に偏っているとされている金融資産を若い世代に回し、生活費がかかる子育て世代の家計を支えて、少子化対策につなげる狙いがある。
贈与税は1人あたり年110万円を超える財産を譲り受けた場合に課される。結婚・出産・育児費用1000万円までの非課税制度は、祖父母や親が15年度から18年度までに信託銀行などと契約して20歳以上の孫や子の名義口座を開き、あらかじめ一括で資金を振り込んだ場合が対象となる。使途は披露宴代や分娩費用、ベビーシッター代、保育料などに限定し、領収書を信託銀行などに提出する。子や孫が50歳になってもお金が残っていれば、贈与税を課す。
教育資金の贈与を1500万円まで非課税にする制度は13年度から始まった。基本的な仕組みは、結婚・出産・育児費の非課税制度と同じで、学校の授業料や習い事の月謝などに使える。子や孫が30歳を超えると、使いきれなかった分が課税対象になる。
信託協会の調べでは、9月までの教育資金贈与の契約は約9万件、約6000億円にに上る。今後も一定の需要が見込めると判断し延長することにした。
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