こんにちは東京北区の税理士松村憲です。
住民一人の一日当たりの歩数が少ない都道府県では、高血圧の人の割合が高いという分析結果を、和歌山県立医科大の岡檀(まゆみ)講師(健康社会学)が発表した。歩数が少なくなる傾向があるのは、軽自動車を使う頻度が高く、面積当たりの駅の数が少ない都道府県だった。歩く機会が少ない環境が、住民の高血圧に影響を与える可能性を示しているという。
岡さんは、高血圧が多くなる要因を探るため、別の研究者がまとめた都道府県別の高血圧(最高血圧140以上)の人の割合と、塩分や野菜の摂取量、歩数、喫煙率などを調べた厚生労働省の国民健康・栄養調査の都道府県別データを統計学的に分析。歩数の少なさが高血圧の割合の高さと関係があることをみつけた。
次に歩数に影響を与える原因を調べた。総務相の全国消費実態調査で軽自動車の普及率が高い都道府県は、歩数が少なかった。また、運輸政策研究機構の年報から人が住む地域の面積当たりの鉄道の数を計算すると、駅が少ないと歩数も少ない傾向にあった。
ウォーキングなどの有酸素運動を長く続けると、血圧を下げる作用があるとされる。岡さんは、駅が多いと自然に歩く時間が長くなり、血圧の上昇を抑えている可能性があると分析。軽乗用車をよく利用すると歩く距離が減り、上昇を抑えられないのではないかとみる。「高血圧を防ぐには、食事や運動習慣に加え、住環境などの社会的要因にも目を向けた啓発が必要だ」と話す。
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