90歳以上2割死後請求なく未払い
生命保険に入っていた高齢者が亡くなったことを保険会社が把握せず、遺族らが保険金を受け取っていない事例が多いことが、生命保険大手の調べでわかった。保険金の受取り人がすでに亡くなっていたり、認知症などを患ったりして、請求できないことが増えているためだ。
他社も調査検討
明治安田生命保険会社が昨年以降、90歳以上の契約者約1万1千人のほぼ全員を調べたところ、2割弱にあたる約2千人はすでに亡くなっていて、保険金を払っていなかった。大半は、保険料の払い込みが終わっており、亡くなるまで契約内容が適用される終身保険だ。総額はわかっていないが、専門家らによると、高齢者の保険金の平均は300万円程度とみられ、2千人分だと計約60億円になる。
第一生命も、2年前に91歳以上の契約者に電話調査し、連絡がついた約7割のうち数%の契約者の保険金を払っていないことがわかったという。明治安田と第一は、保険金の払い漏れがわかった時点で受取人がだれか調べ、すでに大半の支払いを終えたとしている。
最大手の日本生命保険と住友生命保険の2社も年内の調査を検討しており、支払い漏れはさらに増えそうだ。
明治安田の調査で支払い漏れがわかった福岡市の80代の男性は、2007年に亡くなっていた。保険金の受取人だった妻は、さらにその7年前に他界していた。夫婦には子どもがなく、保険金は、法律で相続が認められている親族ら(法定相続人)が受け取る。担当者は戸籍を調べて親類を割り出し、保険金のことを伝えたが、「振り込め詐欺と間違えられ、なかなか信じてもらえなかった」という。
保険会社は、受取人らから請求がなければ保険金を払う義務は生じないが、契約者が亡くなったことがわかれば受取人らに知らせて払うようにしている。
契約者が保険料を払っている間は、支払いが滞るなどして亡くなったことがわかるが、保険料の支払いが終わった高齢者の場合は、転居などで連絡が途絶えていることもある。請求がなければ、保険会社が契約者の死亡を把握するのは難しく、支払い漏れが起きる可能性が高くなる。
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