「話し相手ほしい」も
悩みを抱えた子どもたちの電話相談に応じるNPO法人「さいたまチャイルドライン」が受け付けた相談は昨年度2万2365件に上り、過去最多となったことがわかった。いじめや性に関する相談のほか、話し相手がほしいというケースも多いという。電話が話し中となることが多く、すべての電話を受け切れていないとみられることが多いことから相談員を増やすための養成講座を始めた。
さいたまチャイルドラインは2001年に開設され、18歳までの子供が匿名で悩みを相談できる。養成講座を受講した20〜60歳代のボランティア約90人が交代で相談に乗っている。
例えば「クラスでいつも一人で話しかけてくれる人がいない」「友達がいじめられている。助けてあげたい」といった学校での問題や「お母さんの彼が来ているからうちに帰れない」という家庭の問題などが話題になるという。
相談内容を年代別でみると、女子は小学校高学年と中学で人間関係に関する悩みがいずれも40%を超えて最多。男子は中学生以上で性への興味・関心につぃてが24〜26%を占めた。小学生は男女共に雑談と人間関係に関することが目立った。
通話時間は、60分以上が84件、45分以上60分未満が123件と比較的長時間にわたって相談するケースがあった。全体の74%は携帯電話やPHSからの発信だった。
話し中が続くことも多く、すべての電話を受け切れなていないため、相談の受け手となるボランティアを募集している。講座は7月から12月頃まで全13回、朝霞市内などで月に2回程度開く。いじめなどをテーマにした講演のほか電話での受け付け方などを学ぶ。
さいたまチャイルドラインの太田久美代代表理事は「自分をわかってほしい、話し相手がほしいという理由で電話をかけてくる子供が多く、SOSのように感じる」と話す。
相談はフリーダイヤル(0120−99ー7777)で受け付ける。午後4時〜9時。ボランティア養成講座は資料代などの参加費が必要。問い合わせは事務局(070・5564・3190)
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