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2014.07.16更新

食品・飲料メーカー
斬新さで消費者刺激

 4月1日の消費増税後、食品や飲料メーカーが発売した新機軸の商品がヒットしている。4月14日発売の日清食品「カップヌードル トムヤンクンヌードル」は販売数量が計画を大幅に上回り、販売を一時休止。同8日発売のサントリー酒類「和膳」ビールも発売第1週の出荷数量が計画比2倍に達した。これらの新商品は消費増税後をにらみ、これまでにない切り口、斬新性を強調したのが特徴。同業他社の背中を追いかけない「オンリーワン戦略」がヒットにつながっている。

日清食品ホールディングスはトムヤンクンヌードルについて、「販売前から流通側の反応が良かったうえ、発売後も日を追うにつれ注文が増えた」と話す。食品や飲料の新商品は発売直後は売り場確保のため大々的にPRするが、後は落ち着くのが普通。尻上がりの注文増加は、消費者の反応の良さを伺わせる。
 同商品はタイ現地法人が開発に協力した商品。魚介ベースにココナッツミルクを加え、濃厚でクリーミーな味に仕上げたが、「エスニック料理に慣れた若い女性の購入が多い」と同社は話す。販売を一時休止したのはこの材料調達も原因という。
 サントリー酒類も4月8日発売の生ビール「サントリー和膳」の第1週の出荷数量が計画比2倍以上となり、やはり「流通側の反応がよかった」(同社)。和膳は和食に合うことをコンセプトに、コクやキレ、香りなどを強調する従来のビールと一線を画し、新たに料理別の切り口を持ち込んだことが受け入れられたとみられる。年内の販売目標は200万ケース(1ケースは大瓶20本換算)だ。
 ポッカサッポロフード&ビバレッジが4月14日に発売した無糖炭酸水「GREEN SHOWER」はサッポロビールのポップ技術を生かした商品。消費増税の影響も少なく、販売数量は予定通りに推移している。
 4月29日に世界初のカフェインゼロの緑茶飲料「キリンやさしさ生茶カフェインゼロ」を発売したキリンビバレッジの佐藤章社長は「妊娠中の女性や小さい子ども、お年寄りも安心して飲める。(2000年の発売から)15年ぶりに生茶ブランドで新しい波を起こしたい」と意気込む。
 4月以降の各社のヒット商品はいずれもオンリーワン性をアピールしている。業界では増税前の3月の駆け込み需要は定番ブランドに集中した。
 4月はその反動で定番ブランドでは新たな購買が見込めない。消費者を刺激する新たな切り口がヒットに結びついている。

投稿者: 松村税務会計事務所

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