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2014.06.02更新

地上デジタル放送への完全移行で衛星放送(BS)対応チューナー内蔵のテレビに買い替えた人も多いのではないでしょうか。BSデジタル放送はいま31チャンネル。選択肢は増えましたが、BS放送は視聴者の期待に応えているでしょうか。アンケートの回答者からはテレビ番組全般への注文も相次ぎました。

地上波にない魅力は

 BS朝日などBS民放6社が調べたところ、BS放送の視聴可能世帯数は2013年12月時点で3952万世帯だった。全国の総世帯数の72.4%という。今回のアンケートで結果もこれに近い数字となった。
 BS放送を見る理由として最も多く挙げられたのは旅番組の充実だった。「景色と音楽が並行して流れていると癒される」(千葉、70歳女性)、「世界ふれあい街歩き(NHK・BSプレミアム)や小さな村の物語イタリア(BS日テレ)は臨場感がある」(山形、64歳男性)と、BSチャンネルで見られる世界の美しい景色をじっくり楽しむ視聴者の姿が浮かぶ。過剰な演出を極力拝し、現地の雰囲気をそのまま切り取る手法が好評の理由のようだ。
 日本のプロ野球や大リーグ、米プロフットリーグ(NFL)、海外プロサッカーリーグなど、スポーツの生中継も人気だ。岡山県の女性(69)は「田中将大投手がヤンキースに移籍したので、メジャーリーグをもっと充実させてほしい」と要望する。
 「古い映画やバレエの舞台など大人の鑑賞に堪える落ち着いた番組が多い」(神奈川、51歳女性)、「BSーTBSの、吉田類の酒場放浪記は(番組制作が)ゆったりと丁寧な感じでリラックスできる」(千葉、49歳男性)など番組内容の質の高さを支持する意見も目立った。 
 すすんでBSチャンネルを選局する背景には、地上波の番組への不満も見え隠れしている。特に報道番組に対して、「無難な見方、横並びのコメンテーターの出演が多く退屈」(東京、75歳男性)、「権力を監視するような報道番組があまりない」(北海道、73歳男性)との指摘が寄せられた。
 そんな声に先んじてか、BS民放各社は昨秋から、「深層NEWS」(BS日テレ)「いま日本は」(BS朝日)などの報道番組を相次いで開始した。BSジャパンの「日経プラス10」も、この3月末からテレビ東京系ニュース番組「ワールド・ビジネス・サテライト」の小谷真生子さんをメーンキャスターに据えると発表し、BS報道番組の競争激化が予想される。
 「政治にまつわる話題を多面的に深堀りする番組がほしい」(千葉、77歳男性)、「国際的な視野にたったニュース番組を増やして欲しい」(兵庫、51歳男性)といった期待に応えられるか注目だ。
 BS放送が自宅のテレビに映らないと言う人からは、「面白そうだけど、受信料がネック」(東京、19歳男性)「番組表から判断すると、今まさに頑張って作っている番組が少ない印象」(富山、52歳女性)などの声が上がった。今は視聴できないが、「硬派なドキュメンタリーや社会問題に目向けさせるような番組があれば見たい」(兵庫、49歳女性)と、視聴者候補からのリクエストもあった。
 今回はBSに関する調査だったが、テレビ番組全般にたいする厳しい指摘も相次いだ。
 「画面に擬音やせりふを表示しすぎ」(兵庫、60歳男性)、「タレント中心の番組作りをしているから、テレビ離れが加速する」(東京、41歳男性)、「地上波の番組の質を高めたほうがテレビという媒体の衰退を抑えられるのでは」(東京、40歳女性)。
 一方、テレビの視聴時間が1日2時間以上4時間未満あるとした回答は半数にのぼり、「手作りの奮起を期待」(東京、60歳男性)とのエールも届いた。
 多チャンネル時代の番組づくり、地上波とのBSの役割分担などにテレビ各局がどう向き合うのかが問われている。

投稿者: 松村税務会計事務所

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