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2013.12.11更新

こんにちは北区王子の税理士松村憲です。
謝るようなことはやらないにこしたことはありませんが、そうもいかないのが人間関係。「謝りたい人がいる」というモニターアンケートでは、半数を超えました。設問にはなかったものの、「謝ってほしい人がいる」と答えた人も多数。今回、謝罪をためらっている人の背中を押すきっかけになれば幸いです。

雨のち謝罪時々晴れ

 謝りたい気持ちを長年かかえている人は多いようだ。きっかけになる出来事があった次期について、7割以上の人が「11年以上前」と答えた。
 静岡県の男性(77)は、60年前のことを思い出す。家が貧しく高校進学をあきらめていた男性に、中学校の校長が進学を勧め、高校の学費も援助してくれた。
 だが男性は、途中でふてくされ、大学受験にも失敗。「恥ずかしく、面と向かうこともできないまま、先生は他界。感謝とおわびを言えなかったことが、いまも心に澱のようにのこっています」
 回答で目立ったのは、親不孝をわびるもの。自由回答に「孝行したい時に親はなし」と書いた人も少なくなかった。ただ、「親不孝の内容は、「旅行に連れていかなかった」「恩返しできなかった」」など、謝罪というより、感謝の気持ちを伝えられなかった後悔に近いものが多い。
 自分が親になって親不孝に気づいたという大阪府の男性(59)。母に謝ったところ「親にとって親不孝な子などいない、と諭されました」。
 謝罪をちゅうちょさせるのは、今さら迷惑だろうとの思いや、勇気のなさ。では相手はどう思っているのか。昔のことを謝られた経験を尋ねたところ、2割近くが「ある」と回答し、グラフィックのように、どちらかと言えば好意的に受け止めている。
 「高校時代に私を避けるように遠ざかっていた友が、社会人になって突然電話をくれ、誤ってくれた。いまでは一緒に旅行する仲」(長野、59歳女性)のように、よりよい関係が築けたという人たちもいた。
 ただ、「いじめられた心の傷は消えなかった」「忘れていたことを思い出して、嫌な気持ちになった」という人も。「許してほしいという気持ちで謝ってはいけないと思う。許す、許さないは謝られる側が考えること」(大阪、49歳女性)という心構えを忘れてはいけないだろう。
 謝罪の相手は、直接傷つけた人とは限らない。
 愛知県の女性(51)は20代のころ、アメリカのホームスティ先で、ホストファミリーに「家族で戦争に行った人はいますか」と聞かれた。祖父が爆撃でけがをしたと話すと、「申し訳なかった。いつか日本人と親交を持ったら、謝ろうと思っていた」と打ち明けられ、その誠実な姿勢に感動した。
 謝罪の言葉の底にある真心だけは、通じるものと信じたい。

投稿者: 松村税務会計事務所

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