こんにちは北区王子の税理士松村憲です。
20~40代男女の6割が「湯治体験をしてみたい」と思っていることが日経産業地域研究所の調査でわかった。生活者の湯治ニーズをうまくつかめば、長期滞在型のレジャーとして温泉旅行が広がりそうだ。
調査はマクロミルを通じて全国の20~60代の男女1000人を対象に実施した(実施日は8月2~4日)。泊りがけで温泉に行く頻度は各年代とも「年一回」が全体の2~3割と高かった。20~40代では「ほとんど行かない」「全く行かない」が4~5割いた。
泊りがけで温泉に行くときに何泊することが多いかを聞くと「1泊」が各年代で8~9割程度を占めた。「2泊」「3泊以上」は比較的自由な時間が多い60代でも計22・0%だった。
温泉地選びで重視する点(複数回答)は「宿泊料金」が全体のトップで「料理の味」「温泉の泉質」が続く。掛け流しか循環型かといった「温泉の提供方法」までの関心のある人は17.1%にとどまった。最近は利用状況(加水、加温、循環・ろ過、入浴剤の有無、消毒処理)を浴室に掲示する温泉が多いが「ほとんど見ていない」「見ていない」が6割を占めた。
温泉地に1週間以上滞在して療養を行う湯治は、各年代とも「ほとんど行かない」「行ったことがない」が9割以上だった。江戸時代に庶民の間で盛んだった湯治の文化は廃れた感がある。
もっとも時間ができたときに湯治をしたいかを聞くと「ぜひしてみたい」「してもいい」の合計が20代で63.0%、30代で68.5%、40代で66.5%と高かった。
通常の温泉宿でも「3泊以上」といった条件付で割安の湯治プランを用意している例がある。1泊いくらならプランを利用するかを聞いたところ「5000円未満」「5000~8000未満」が各年代で計8~9割を占めた。
温泉に詳しい札幌国際大学観光学部教授の松田忠徳氏は「経験がないのがほとんどなのは温泉地が効能をきちんと説明していないのと、料金が高く1泊しかできないのが理由」と語る。利用者を増やすには温泉地の努力が必要となりそうだ。
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