こんにちは北区王子の税理士松村憲です。
三保松原 立ち枯れで伐採
富士山を望む絶景として世界文化遺産に「逆転登録」された静岡市清水区の三保の松原で、天女が舞い降りた伝説が残る「羽衣の松」が、立ち枯れのため伐採される。既に別の松が「新・羽衣の松」に選ばれ、市や所有者らが安全に配慮し苦渋の決断をしていたが、地域からは「世界遺産になったのだから一部だけでも残せないか」という部分保存を求める声が高まっている。
羽衣の松の高さ約10メートル。樹齢650年と伝わるが、静岡市によると、最近の調査で樹齢が最も古くて400年のクロマツと推定されている。
江戸時代には「羽衣の松」と呼ばれていた。昭和初期には三保の羽衣伝説が尋常小学校の国語読本に掲載され、数ある羽衣伝説の中で最も有名なものに。松の近くは土産店も並び、多くの観光客が立ち寄る観光スポットとなっていた。
しかし、90年代に雨風で幹に亀裂が入り始めた。市は2010年、「伝説の舞台を受け継ぐ松が必要」と、風格がある近くのクロマツ(推定樹齢200年)を新しい羽衣の松と認定。「先代」の松は昨春から新芽が出ず腐敗も進み、枝の落下や害虫の産卵による周囲の松への悪影響が現実味を帯びてきた。このため今年3月、市と、敷地を所有する近くの「羽車神社」氏子総代会、地区関係者らが「観光客の安全が大切だ」と伐採をきめた。
しかし、世界遺産登録を機に、幹内部の状態が良好なら2.5メートルまで現地に残して保存するとの案が注目されるようになった。総代会代表の宮城島洋司さん(69)は「保存が可能かは切ってみないと分からない。観光客に愛されてきたから、根を張った場所で部分的にでも保存したい」と話している。
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