こんにちは北区王子の税理士松村憲です
「ウチには担保にできる不動産がない」とお悩みの事業主の皆様へ!
ABLとは、「動産・売掛金担保融資」と呼ばれるもので、「不動産」ではなく、企業が保有している「在庫」や「売掛金」などを活用する資金調達の方法のことです。
このため、ABLを活用すれば、仮に、担保にできる「不動産」がない企業であっても、「在庫」や「売掛金」などを担保とした、新たな資金調達の道が開かれるというメリットがあります。
皆様は、日頃、どのような形態で、金融機関から融資を受けていますか。
おそらく、1保証協会や代表者の方等の保証付融資、2担保付融資、3無担保・無保証の融資のいずれかではないかと思います。それでは、2担保付融資の場合、何を担保にしていますか。おそらく「不動産」が中心ではないでしょうか。
金融庁では本年2月5日、金融機関がABLに取り組む場合、金融機関が、どのような担保管理を行えばよいか等を明確化しました。これによって、金融機関におけるABLの活用を後押しし、皆様の資金調達を側面支援することとしています。
ABLの仕組みとしては
借手企業は、自らが保有する「在庫」や「売掛金」を担保として、金融機関から融資を受けることになります。そこで、皆様の中には、「在庫」や「売掛金」を「担保」とした場合、例えば
・「在庫」について、特段の支障なく取引先に販売できるのか、
・「売掛金」につても、これまでどおり取引先から回収して、自らの収入にできるのかと心配される方々もいらっしゃるかもしれません。この点については、ご心配には及びません。金融機関が、「在庫」や「売掛金」を担保とする場合であっても、
・「在庫」については、これまでどおり、企業の手元にありますので、皆様は、通常どおり、取引先に商品を販売することができます。
・「売掛金」についても、これまでどおり、皆様の企業名義の銀行口座への入金などの方法により回収することができます。
それでも、なお、「在庫や売掛金まで担保にして資金調達を受けるなんて、経営状態がよほど悪いのではないか」といっった、取引先等への風評を心配される方々がいらっしゃるかもしれません。「在庫」や「売掛金」などを担保にする際は、法務局で「譲渡登記」を行うことが一般的です。この場合には、もちろん、取引先が、登記を調べれば、「在庫」や「売掛金」などが担保となっていることはわかりますが、そうでない限りは、一般的には、「在庫」や「売掛金」などを担保に融資を受けていることが、取引先に、直ちにわかることはありません。
それでも取引先等への風評が心配とのことであれば、例えば、ABLにより金融機関から積極的な支援が得られている点を、取引先等に説明することも有効な方法の一つです。
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