目指せ! 海洋資源メジャー
世界第6位の広い排他的経済水域(EEZ)を有する日本。
最近、日本のEEZに埋蔵された資源に関するニュースが相次いでいます。
調査や試掘が続々スタート
日本の海洋資源の可能性には以前から期待が寄せられていますが、今年は各地で調査や試掘が開始されるなど、海洋資源開発への取組が活発になっているようです。
佐渡沖に中規模油田並みの石油・天然ガス?
経済産業省は、今年4月から佐渡南西沖で石油・天然ガスの掘削調査を実施すると発表。埋蔵の可能性がある海域面積は135平方kmで、埋蔵が確認されれば国内最大級で中東の中規模油田並みといいます。年末まで掘削調査を進め、2023年以降の商業化を目指すとか。
八丈島沖に国内最大級の海底熱水鉱床?
昨年11月、八丈島沖で新たに熱水鉱床のような地形が発見されました。実際に存在した場合、その規模は国内最大級になるといいます。これまでに伊豆、沖縄などの海域でも確認されており、80兆円相当の金属成分が存在するとの試算もあります。
海底熱水鉱床・・・・海底火山の付近で熱され、岩石中の金属成分を溶かし込んだ海水が海底に噴出した際、冷却された金属成分が海底に沈殿した鉱床。
渥美半島沖で海洋産出試験をスタート
1月からは愛知県渥美半島沖でメタンハイドレートの海洋産出試験がスタート。海底からメタンガスの産出に成功すれば、世界初の快挙になります。日本の近海には、日本の天然ガス消費量の約100年分のメタンハイドレートが埋蔵されているという推計もあります。
メタンハイドレート・・・・メタンガスが氷状になって海底地層に蓄積されたもの。
南鳥島周辺で推定220年分のレアアース発見
昨年6月、鉱物資源のレアアースを、小笠原諸島・南鳥島周辺の海底で発見したと発表されました。日本のEEZで大量に確認されたのは始めて。埋蔵量は国内需要の約220年分と推定され、政府は今年から本格的な海洋調査に乗り出す計画です。
海洋資源開発はそれなりのコストがかかりますが、技術開発によって実用化への道が開ければ、未来の大きな国産資源となるだけに期待が高まっています。
排他的経済水域(EEZ):沿岸国に経済的な管轄権が与えられている海域
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